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新規オープンのフォトスタジオに勤務が決まりました。
業界思考の成金の元で働きます。
肩書きなんていらねーよ。
見果てぬ夢の手触りを感じる。
ああ、届け。
かつてここや遠く隔てた地にも平等に降り注いだ星の光のように!
届けよ、糞ったれ!
最期のエンターテイメント、そいつが私をさらっていくまで。
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冷たい風は冬を感じるのに手っ取り早いらしい。
皆口々に冬だね、という。
今年の風邪はたちが悪い。
これもよく聞きます。
毎年インフルエンザや菌類が遺伝子レベルで変異してるとか。
へ~、ですね。

前に書いた通り、生物学的に等しく死が降るこの世界。
肉と心を切り離したのは誰でしょう。
哲学者か、精神科医か、政か、歴史か。
人間という動物が故、言葉を繰り愛を語れます。人間であるが故、言葉を繰り人との繋がりを得ることも可能です。
肉ばかりでは食傷気味。
心ばかりでは哲学者。
ただの人間でちゅよ、私達。
きこえてくるようですよ。
彼らの詩が。
早いね。
もう11月。
あっという間にクリスマス。
そしてお正月。

奈良原一高と土門拳のオリジナルプリントを見る機会に恵まれました。
率直に「す、すげえ!」ぐうらいしか思いませんでした。
そして近所のコンビニの新妻さん(苗字)の接客の悪さにびっくりしました。
会計の際10円多く出してしまいまして財布に戻そうと手を伸ばした瞬間、
「10円多いですね」とゴミを投げ捨てるように彼女は10円を放り投げました。
転がり落ちる硬貨を私は追いかけました。
そんな私に謝罪も無く袋詰めを黙々と続ける新妻さん。
バッカモーン!
くくく、く~びだ~!
ですよ。

そういえば仕事が変わります。
スタジオ勤務になりそうです。
あ~あ。
愚痴っぽいよね~。
なんか良い事でもあればいいのに。
もう、来年にかけようかな。
にょほほほほ。
著:リチャード・ライト
訳:野崎 孝


 J・ボールドウィンが第三の父と呼んだ黒人作家リチャード・ライト自伝的小説。
作中リチャードに友人が忠告するシーンがある。

「お前はなんだってそんななんだ?お前は白人と喋る時まるで黒人と喋っているようだ」

彼には白人よりも何が劣っているのか全く分からなかった。
そして行動に出た。
 当時南部に住む黒人達は作家という夢を持つ事すら許されなかった。
例えばそれを友人に話したとすれば頭を疑われる。
彼はジレンマの中心で摩天楼のように聳える壁に耳をひっつけ、
その奥に何があるのか確かめようと努めた。
 厚い壁を拳で殴り、優しく語りかけ、裸足で駆け上る。


 私にとってこの本は自分の自由さを知れる、そして同時に間抜けさを知れる本だ。
行動欲と好奇心が新芽のように心臓から体の隅々まで頭をもたげてくる。
本当に読んでよかった。
私が生涯を通じて絶対に手放さないであろう本です。

評価:★★★★★

著:ボールドウィン
訳:野崎 孝

 ルーファウスは自分の肌が黒いという事実を
レオナといると再認識しないわけにはいかなかった。
何故なら彼女は白かった。
しかしレオナにとって肌の色なんて何の意味も持たない。

「愛する事に肌の色が関係あるの?」

 だが再認識するたびに彼は苛立ちをレオナにぶつけ暴力を振るう。
彼女への劣等感がそうさせるのだ。
色の違いだけでなく、それを気にしないでいれる彼女への劣等感。
彼はレオナは自分には勿体無いと思っていた。
そしてレオナは彼がそう思っている事を知っていた。

 ルーファウスは急速に堕落していった。
暴力でレオナを精神病院にぶちこんだ男、そして男娼をしたりしながら一日を生き延びる男を
一ヶ月ぶりに再会した白い親友ヴィヴァルドは受け入れようとする。
しかし、ルーファウスは自殺をした。

 愛された黒人ルーファウス、その親友の白人ヴィヴァルド、
兄を心から慕い白人への怒りで瞳を燃やす黒人アイダ、
黒人を愛した白人レオナ、ルーファウス、ヴィヴァルド旧知の仲のキャスとリチャード、
そしてルーファウスを愛し自らの愛の定理を模索する白人エリック。

彼らはもつれ合いながら削り取るようにして人生と愛と人種と人間とを発見していく。


 凄く良かった。
エリックはゲイなんだけど私は彼の気持ちが体の中に入ってきたようで
インフルエンザにかかった時のように節々がズキズキと痛んだ。
ゲイって事にじゃなく偏見や差別、彼の受ける恥辱に、だ。
エリックだけでなくルーファウスとアイダが共に黒人であるがゆえに受けた差別も、
それを振りかざす凶暴な精神状態もだけど。
 なんだか自分を省みてしまう。
この本を読んで不定形である「愛」という概念は更に液状化して
私の中からどうやら溶け出してしまった。

評価:★★★★★
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41
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非公開
誕生日:
1982/09/14
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